「精神障害者の支援制度の種類が知りたい」
「精神障害者保健福祉手帳を交付してもらいたい」
「あん福祉会のスタッフとして働きたい」
精神障害者のために様々な公的支援制度が用意されています。
既に何かしらのサービスを利用していれば紹介を受けたことがあるかもしれませんが、そうでない人やサービスを利用していても教えてもらっていない人もいるでしょう。
どのようなものがあるか知らなかったり、どういった場合に利用できるか知らなかったりすると、本当なら利用できるはずの制度を使わないで生活することになります。
役立つものがたくさん用意されているので、チェックしておくようにしてください。
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精神障害者保健福祉手帳
まず、精神障害者保健福祉手帳をあげることが可能です。
これは一定の精神障害状態にあることを認定した手帳であり、所有しておくと様々なサポートや援助が受けられます。
精神疾患が理由となって長期的に日常生活や社会生活に制約が生じている場合に、交付してもらうことが可能です。
統合失調症やうつ病、薬物やアルコールの依存症、高次脳機能障害や発達障害などを始めとするあらゆる精神疾患を抱える人が対象だと言えます。
気をつけておかなければならないのが、知的障害があったとしても精神疾患がない場合にはこれが交付されません。
両方の疾患がある場合は療育手帳とこの手帳の両方が手に入りますが、そうでない場合は療育手帳だけになるので注意が必要です。
手帳を持っていると障害年金を受け取ることができますし、公共料金の割引や税金の控除、携帯料金の割引なども適用されます。
交付のためには診察が必要であったり条件を満たす必要があったりしますが、当てはまるのであれば受け取っておくことがおすすめです。
自立支援医療
自立支援医療も精神障害者が利用できるサービスだと言えます。
先程と同じく、色々な精神疾患が対象となっていることを知っておくと良いです。
精神科で治療を受けるときに発生する医療費を公的に援助してもらえるサービスであり、入院以外の通院や投薬、訪問介護などで適用されます。
原則として自己負担は1割になるので、精神障害を理由に働くことができなくなった、それまでよりも収入が下がってしまったという場合は積極的に利用すべきです。
市区町村の窓口で申請が必要になるため、早めに申請しておくことをおすすめします。
生活費の保障もある
生活費の保障もあることを知っておきましょう。
重度の障害を抱えていて日常生活で常に介護が必要な場合は手当てが受け取れます。
特別障害者手当と呼ばれるものであり、支給条件はかなり細かいです。
手続きが大変に感じられるかもしれませんが、在宅介護のための資金にすることができるので、これも積極的に活用したほうが良いと言えます。
また、障害児福祉手当や特別児童扶養手当、児童扶養手当などもあり、特別障害者手当の条件を満たさない場合でもこれらが利用できるケースがあるので確認してみましょう。
高額療養費制度
高額療養費制度も公的な支援サービスです。
精神障害を抱えている人以外も利用できるものですが、1か月の医療費の負担が高額であった場合に利用することができます。
たくさん払った部分が戻ってくるため、1か月のうちに何度も通院したり検査を行ったりしても安心です。
医療機関での支払いのみが対象となるなどの決まりはあるものの、便利な制度であることは間違いがないでしょう。
事前に限度額適用認定証を医療機関で提示しておけば、窓口での支払いが限度額までとなるので手持ちが足りなくなるかもしれないという心配をする必要がありません。
障害者総合支援法に基づいた支援サービス
また、障害者総合支援法に基づいた支援サービスもあることを理解しておきましょう。
こちらも精神疾患患者が利用できるものであり、就労や居住のサポート・自律訓練・訪問介護・日中活動のサポート・施設利用・更生医療・育成医療・相談などのサービスが用意されています。
サポートごとに利用条件が違っているので事前確認が必須ですが、精神障害を持つ人が日常生活を送るため、社会生活に復帰するために用意されているものが多いです。
住んでいる地域によっても用意されている内容は異なるので、気になる場合は何が利用できるのか調べてみるようにしてください。
まとめ
このように、精神障害者を支援するための公的な制度はたくさんあります。
ですが、全ての人がきちんと活用できているかと言えばそうではないです。
存在を知らなかったり、条件に当てはまると知らなかったりして使っていない人も多いので、まずは詳しい内容を知ることから始めてみるべきだと言えます。
疑問点がある場合や手続きで困ったことがある場合は、市役所や医療機関などで相談すれば丁寧に説明を受けることが可能です。
なかにはこういった制度を利用することが恥ずかしいと思っている人もいますが、利用することは決して恥ずかしいことではありません。
多彩なサポートを活用することによって生活基盤を整えられるようになったり、社会復帰に向けて行動できるようになったりします。
積極的に利用すべきものだと言えるため、詳しく知った上で使えるものは使っていきましょう。
最終更新日 2025年6月10日