アイドル出身の中で生き残れるのは、ほんの一握りです。
80年代のはじめは、まだ人数は多くても、宣伝する媒体が沢山ありました。
ですが、90年代に入ると歌番組は減少し、宣伝媒体はあるものの、プロモーションにもお金がかけられる時代ではなくなりました。
前田敦子さんが登場したのはアイドル戦場記と呼ばれる2000年代後半でした。
そしてアイドル時代も決して最初から注目されてはいませんでした。

 

歌って踊れる、会いにいけるアイドルの先がけ

歌って踊れる、会いにいけるアイドルの先がけである前田敦子さんですが、人気が出るまでには時間がかかっています。
努力の人という言葉で出来ているといっても過言ではないのが彼女です。
努力してセンターを勝ち取り、努力して人気を得ました。
アイドルを卒業する時には惜しまれつつという状態は、大げさなどではなく、本当に前田敦子というアイドルを見られないのを惜しむ人が続出したほどです。

インターネットを検索しなくても覚えている人が多くいます。
前田敦子さんが残した伝説のセリフがありました。
アイドルを卒業した時のセリフで、「前田敦子を嫌いになっても、AKB48の事は嫌いにならないでください」という名言です。
インパクト以外の何者でもありませんね。

アイドルを卒業した彼女は女優業にシフトします。
時代劇に出演された時にも、確かな爪あとを残しています。
八百屋お七という歌舞伎の演目をご存知でしょうか?前田敦子さんはお七という役を演じました。
恋に身を焦がす江戸時代の女性の役でしたが、放送直後にはファンはもちろん、視聴者を感動の声が届けられました。

 

普通のドラマにも積極的に出演

時代劇というだけでも驚いてしまうのに、普通のドラマにも積極的に出演をしています。
かなわぬ恋をする役というものが多い彼女ですが、学園ものも話題でした。
男子の中にひとりだけ女子が入ってしまうという衝撃的な役で、原作からは少し変えられていたバージョンでしたが、キュートな彼女の魅力が、余すことなく発揮されていたのではないでしょうか。

アイドル時代というのは、品のないと思われるお仕事は当然できません。
ですが、アイドルを卒業してからは、そんな自分を変えるかのように次々と話題作に出演。
ニュースになっていた事件をモティーフにした作品にも出ていたし、バラエティーにもすすんでこなしました。

演じる事だけではなく、素の自分に近い個性もバラエティーに出ることによって、視聴者にアピール。

ファンだけではないのが世の中。
アンチも沢山いたのに、そんなアンチにもめげることなく、チャレンジし続けます。
テレビドラマや映画のみならず、演技力が必要とされる厳しい舞台にも挑戦されました。
あの蜷川幸雄さんが演出をされた舞台にも出ていました。
蜷川さんといえば厳しい演出家で知られていますが、彼女はそんな舞台にも、間違いなく期待に応えてくれています。

 

前田敦子の集中力

テレビドラマに比べて舞台というものは、身体全体で芝居をする、難しい演技法です。
ただ目線を送っただけで伝わってしまうドラマや映画に対して、舞台は身体ごと振り返らないと、観客には振り返ったように見えません。
心の動きだけではなく、見た目も大きく見せなくてはならないのです。

そのうえ、数回テストして即本番になってしまうテレビと違い、舞台は稽古期間が長い上に、公演が長ければ、毎日同じ芝居を繰り返さすという単調さ。
飽きてくれば役者の態度にも出てしまい、お客さんにも伝わってしまいます。
常に役者は緊張に晒されているのです。

それをどうやって乗り越えているのかというと、やはり集中力。
毎日稽古しながら自分に打ち勝たなければ、
本番を迎えることすらもできなくなります。
時には自分と正反対の役を演じさせられる事だってあるのですから。
自分と違う生理の人間を演じる事の方が多いのがお芝居です。
常に引き出しを増やし続けて、自分の肥やしにしなければなりません。

 

笑顔だけではない少し影のある表情

アイドルの時にも根性で知られていましたから、得意中の得意だったかもしれませんが、さすがに舞台ともなると話は別です。
最初のスタートからアイドル上がりだという視線を受けるのですから。
嫌な意味で注目を集める中で演技をし続けるだけでも至難の業なはずです。
きっと悩んだり苦しんだりしたと思いますが、人の前では顔に出さずに、演じている役に集中していたことでしょう。

前田さんの魅力といえば、笑顔だけではない少し影のある表情です。
写真集でも努力が垣間見られます。
女優さんなだけあって、写真集のコンセプトにもきちんとこなしていたのです。
学生のような制服を着こなす時もあれば、大人っぽい下着に近い格好で撮影に臨むこともあったのに、動じない姿勢はたいしたものです。

 

まとめ

どんな困難があっても、持ち前の根性と努力によって潜り抜けてしまうのでしょう。
プロ意識が高いと言ってしまえばそれまでですが、相手の求めている事を読む力というものに長けていると感じます。
これからの活躍も楽しみな女優さんです。

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最終更新日 2025年6月10日