オキシトシンの概要

オキシトシンは脳で合成が行われる、分泌性のホルモンの一種です。

9種類のアミノ酸で構成されていて、精神状態の安定や喜びに影響を与えています。

このホルモンは末梢組織で作用したり、中枢神経の神経伝達物質の役割があります。

末梢組織では筋肉の収縮に関与していて、例えば女性なら子宮の収縮や母乳の分泌に欠かせません。

医学の分野では陣痛促進剤にも使われていて、発見された当初は女性特有のホルモンだと思われていました。

実際は男性の体内でも存在していて、しかももっと重要かつ広範囲に作用していることが分かっています。

ホルモンの名前が幅広く知られるようになったのは、メンタルケアやストレスの重要性が認知されてからです。

メンタルの分野では幸せのホルモン、あるいは愛情ホルモンなどと呼ばれています。

これは心身に悪影響を及ぼすストレスを緩和して、精神の安定をもたらすことが理由の一つです。

オキシトシンの分泌が正常で量が多い人は、嫌なことを長々と引きずったりせず、多幸感を覚えて幸福に日常を送ることができます。

勿論ホルモンが嫌なことを帳消しにしてくれるわけではありませんが、物事の捉え方を変えて精神を安定させるのは本当です。

ストレスが溜まっていると感じたり、イライラすることが多い場合は、ホルモンの分泌量が減っていないか確認することをおすすめします。

ホルモンが分泌されるタイミング

幸福や愛のホルモンが分泌されるタイミングは、他人との肌の触れ合いや交流などが中心です。

最近人の温もりに触れていないと感じるなら、意識的に家族や恋人と触れ合ってみるのが良いでしょう。

家族だと肩たたきやマッサージをしてあげたり、逆に同じことをしてもらうのもオキシトシンの分泌に役立ちます。

恋人同士なら手を繋ぐことや、顔や頭に触れるのも理想的な方法です。

抵抗感を覚えずに幸せや落ち着きが感じられれば、それはホルモンが分泌された証拠となります。

家族と触れ合う時間がなかったり、恋人がいなくて募集中であれば、マッサージやエステを受けるのもありです。

他人ではあるものの人に触れられるのは事実なので、ここで心地良さが感じられるなら代替案となる選択肢です。

ハンドマッサージ程度でも構いませんし、エステでなく顔剃りでも十分に期待できます。

脳内のオキシトシンが少ない時は、小さなことにイライラして引きずる時間が増加します。

また一方では強い不安感を覚えたり、得体の知れない恐怖に飲み込まれる感覚が発生するケースもあります。

楽しかった対象の興味が薄れるだとか、何をしても満足したり満たされないようになるでしょう。

まるでうつみたくネガティブになってしまいますから、オキシトシンは精神を安定させる目的において重要です。

分泌の作用は幸福感のアップだけでなく、意外にも社交性の向上に結び付きます。

次第に好奇心が増えて興味の対象が広がったり、挑戦の意欲や楽しむ気持ちが前向きに変わります。

精神面の重要性が顕著に表れるホルモンですが、実は身体面でもなくてはならない存在です。

気持ちをリラックスさせ神経を安定に導くので、血圧も安定する嬉しい副次的な作用があります。

血圧が安定すると心臓や血管の負担が減りますから、結果として血管関連のリスクが減らせることを意味します。

ホルモンの分泌量を増やすには?

心臓の負担が軽減され本領を発揮するので、更に心臓機能のアップという魅力も表れるでしょう。

全身に血液を送る重要な役割のポンプですから、心臓が元気になれば心身共に健やかな状態が保てるようになります。

そうすると嬉しい作用はもっと伝播して、怪我の治癒力が向上する作用に繋がります。

治癒力は細胞の老化防止に関わっていますから、美容面の作用にも期待することができるはずです。

人生が充実していて小さな悩みに負けない人は、他人からすると幸せそうで若々しく見えます。

若さは精神的な部分に留まらず、肌を見て年齢を感じさせないことでも気が付けます。

これらはオキシトシンが不足なく分泌されている証拠ですから、スキンシップや他人と交流する機会が多いのだと考えられます。

人付き合いが苦手で他人に触れられるのが難しくても、動物となら気兼ねなくスキンシップできる可能性があるでしょう。

動物も愛情を持って触れ合うことができれば、愛情ホルモンは分泌されることが認められています。

犬や猫など人と親しい動物なら、交流によって動物にも幸福感が与えられます。

放置され散歩をしていない動物はイライラしますが、適度に出歩いたり遊んであげると幸せそうな表情を見せます。

単に遊んでもらえて満足というわけではなく、ホルモンが分泌される切っ掛けとなったことが大きいポイントです。

ベタベタ密着し過ぎるのも考えものですが、距離感を保ちつつ定期的に触れ合う時間を設ければ、お互いにとってホルモン分泌の良いチャンスとなります。

健康にも美容にもプラスの作用を与えてくれるので、重要性を理解したら分泌の機会を増やし始めることが大切です。

最終更新日 2025年6月10日